アドレナリンの放出「クリティカルシンキング」

本日は、子育てを楽しむための「クリティカルシンキング」について、書いて行きたいと思います。

①正解の無い答えを出せる

クリティカルシンキング(批判的思考)「正解の無い答えを出せる」力があれば将来、大学の推薦試験にも対応できる人になれます。
クリティカルシンキングやディベートを通じて、正解のない答えを出すことは、今後益々、重要な能力となって行くものと考えます。
 私の息子の場合にも、日頃の会話を通じて論理的な回答ができるように訓練してきたので、クリティカルシンキングやディベート力には、非常に自信を持っていました。
息子が受験した慶應義塾高校の二次試験では個人面接とディベートによる審査が含まれており、他の生徒たちが、壊れたレコードのように、しどろもどろになって同じ言葉を繰り返すだけだったにも拘わらず、息子は自分の意見をハッキリと論理的に言えたので、上手くできない知り合いの生徒達を心配する状況でした。
しかしながら息子は、残念ながら不合格となってしまいました。人生と言うものは、なかなか思う通りには行かないようなのです。
 ところで、正解の無い問題に答えられる人財が21世紀には求められます。まさに目に見えないモノを形にする作業だからです。
 子ども達には、決められた答えにだけ到達できる、教室内の秀才君になるのではなく、正解の無い問題にも答えられる人間になって欲しいのです。
 正解の無い問題の多くは、複雑な状況、条件、立場があり、複数の回答が考えられる複雑な問題が多いのです。
その中では、比較検討をして最善案を導き出すのが一般的ですが、子ども達には、必ずしも多数決・一般的な答えではなく、視点を変えて、根本から問題をひっくり返し、目からうろこ的な解決案を提案して欲しいのです。
 皆の発想自体をひっくり返して、ガラガラポンをして、今度は人々の共感をエネルギーに変え、全く一から新しいモノが創れれば、人々の利害関係や今までのしがらみも、一気に振り払えるからなのです。
 何よりもコロナウィルス問題を始めとして、現在も世界中で解決されていない様々な問題の多くが、正解の無い問題だからなのです。
 正解が無いと言うことは、当然ながら様々な答えが出てきても当然です。
そしてその答えも、対応する場所や時間や状況によって、正解だったり、不正解であったりするので、トライアンドエラーで、まずはやってみることが大切になるのです。
 トライアンドエラーもただ無暗に繰り返すのでは、お金と時間の無駄になってしまうので、できるだけ答えに近い状態で、解決策を充当してみる必要があります。
そして実際に、行動力があり有言実行のリーダーが中心になってそれらの作業が実行され、結果として世のため、人のために役立ちます。
 それらの能力をつけるためには、一枚の絵を見て自由にお話作りをしたり、逆に聞いた話を絵に描くような訓練が必要になります。  
また、連想ゲームやフルーツバスケットなどの頭脳ゲームを経験することも効果的になるのです。
 子ども達にクリティカルシンキングの力を付けさせる為には、絶えず答えがひとつで無い質問を問いかけることが必要になります。常識や過去の慣習に囚われずに、ダイナミックに物事を考える習慣を身に付けさせてあげて欲しいのです。
 将来、世の中の為になる解決策を見出せる人に成長出来る筈だからなのです。

②マトリックス図法

子ども達にクリティカルシンキングをマスターさせる為には、マトリックス図法を教えてあげましょう。
 マトリックス図法とは、検討を行う2つの要素を行と列に配置し、それぞれの関連度合いを交点に表示することで問題解決を効果的に進めていく手法のことなのです。
マトリックス図を作成することで、各要素間の関係を整理したり、全体を見渡して着眼点を見つけ結論を導き出したりすることができるようになります。
マトリックス図は、以下の7段階で作成・活用を進めて行きます。
①テーマを決める
②行と列に記入するべき要素を決める
③マトリックスの型を選ぶ(L型やT型等)
④行と列に配置する項目を挙げ、記入する
⑤各項目間の関係性を記入する
⑥着眼点を得る
⑦結論を導き出し、その活用方法を検討する。
 テーマを評価する軸を最低2本からのマトリックス状にすることで、全く新しい視点から分析が出来るようになるので、思わぬ好結果をもたらすことにも繋がるのです。マトリックス図の種類としては,事象A×事象Bの2事項を扱う二元表の形で作成したL型マトリックス図、
3事項を扱うT型マトリックス図,Y型マトリックス図、C型マトリックス図,4事項を扱うX型マトリックス図などがあります。実際多く使用されているのは、軸が縦横2本のL型マトリックス図です。
 子ども達にマトリックス図法を身に付けさせるには、直ぐに図表化出来るように、いつもホワイトボードをリビングルームに置いておくことをお薦め致します。
 ホワイトボードが無ければ、メモ帳でも広告紙の裏側でも構いませんので、子ども達に問題点をマルチで指摘してあげることを習慣化してあげましょう。
 もし子ども達が納得行かなければ、納得行くまで、マトリックス図法で説明をしてあげてください。
 きっと将来、マトリックス図法で皆を説得し、まとめられるリーダーとなれる筈だからなのです。

③10番列挙法

子ども達にクリティカルシンキングの能力を付けさせたいのならば、10番列挙法を教えてあげてください。
10番列挙法は、私が問題解決の際に実践している、お勧めの方法です。
 10番列挙法は、問題解決に際して、そのテーマに対する解決策を直感で閃くままに10個箇条書きで列挙して行く方法になります。
 問題解決策を考えようとする瞬間に、先ずは①~⑩番までの数字を先に並べてしまうのです。10個の解決策を書く場所が10個確保されているので、思い付くままに解決策を箇条書きにして行けば良いのです。
 10個書き終えるまでは、深く考え過ぎずに、10個を埋めることに全力投球して行けば良いのです。
 10個書き終わると、なんとなく全体の構造が出来上がるので、その構造を通して全体を見直すと、新たな問題点や重要な切り口が浮かび上ってくるのです。
そのアイデアを基に、10個の項目に修正を加える作業を何度か繰り返すことで、10個の内容が精査され、かなり精度の高い結果に纏めることが出来るようになるのです。
 子ども達に10番列挙法を身に付けさせる為には、とにかくリビングルームのホワイトボードに①~⑩番までの数字を先に並べてしまう習慣を付けさせてしまうことが重要になります。場合によっては、あらかじめホワイトボードに①~⑩番までの数字をふっておいても良いかもしれません。自分の考えを1つでは無く10個纏めて吐き出す練習になるのです。あれこれと無駄に悩んで、考え込む時間が無くなるので、スピード力を付ける練習にもなります。
 10番列挙法をマスターすることで、将来は自分のアイデアを次々にアウトプットしてリーダーシップを発揮出来る人間になれる筈だからなのです。

④絵本講座

子ども達にクリティカルシンキングの能力を付けさせたいのであれば、幼児教室が主催する絵本講座を親子一緒に受講してください。
 絵本講座は例えば「がまくんとかえるくん」のような絵本を題材にして、絵本の読み方のノウハウを親子がそろって学習する講座になります。
 どのようなポイントに注意して絵本を読み聞かせ、子ども達がどのようなポイントに反応するのか、また子ども達の反応をどのように拾い上げて、伸ばしていくのか、といった方法論を学ぶ講座なのです。
 子ども達が登場人物の心理に共鳴し、登場人物の気持ちになって絵本のストーリーに入り込むことが出来るようになれば、大成功と言えるのです。
 母親の読み聞かせの方法次第で、子ども達のクリティカルシンキングの能力に大きな影響を与えます。
 効果的な読み聞かせをした家庭の子ども達と、そうでない家庭の子ども達の読解力と国語の成績は、小学校四年生位で大きく乖離し始めて、その後も差は開いて行くばかりなのです。
 四年生になって中学校受験塾に通い始めて、国語の読解力の弱さに気が付いても、そこから挽回することは至難の技となるのです。
 絵本講座で学び、的確な読み聞かせがしっかりと出来ている家庭の子ども達は、本や文章にどんどん興味を示し始めて、学校の図書館の図書を読みあさって行き、家庭にも本が溢れ、読書の習慣が当たり前のこととして根付いて行くので、国語力がどんどんと付いて行きます。漢字を覚えることにも興味を示し、自分の好きな分野の知識を読書を通じて得ようと自分から行動するようになります。
 子ども達に絵本講座のノウハウを付けさせる為には、日頃から母親が子ども達に読み聞かせをし、絵本講座で学んだノウハウを上手に活用して、子ども達に教えて行くことが必要なのです。やがて子ども達にもそのノウハウが自然に身に付いて行くのです。
 例えば、立教小学校の受験においても、絵本の読み聞かせの成果が合格に大きく関わって来ますので、幼児教室の絵本講座の募集を見つけたならば、是非参加をしてみてください。
将来、読書や国語が大好きになり、相手の気持ちが良くわかる人間になれる筈だからなのです。

⑤ハサミ切り工作

子ども達にクリティカルシンキングの能力を付けさせたいのであれば、ハサミ切り工作をさせてあげてください。昔は幼稚園の工作の時間にハサミ切りを行う時間も多かったのですが、最近は工作の時間でもハサミ切りをするチャンスが減っているようなので、お家でハサミ切り工作をさせてあげてください。
 早い子では3歳、普通の子でも幼稚園の年中位になると、ハサミ切りの工作が出来る年齢になるので、様々な課題を与えてやらせてみてください。
 注意するべきことは、ハサミを正しく持って真っ直ぐに切ることです。曲線や横向きの切り線に対しては、利き手と反対側の手で紙を持って動かすことがポイントで、くれぐれも自分の手を切らないようにハサミの先には手を置かずに、目を離さないことが重要となります。ハサミを使う作業は、子ども達の創造力を刺激し、手先が器用になるだけでなく、脳を健やかに発達させるためにも大変効果があると言われています。
ハサミの練習をする際は、子どもがハサミを使う面白さや達成感を味わえるように、ただ切るだけでなく、たとえばどくろをまいている蛇のように、切った物が立体的作品になるように作ると、より達成感が得られて良いでしょう。
 子ども達がハサミ切り工作を上手になる為には、年中さんになったら、ドンドンとハサミ切りの課題を与えてあげることです。手を切ったら、心配だからと言ってハサミ切りをさせないことは逆に大きな機会損失となってしまいます。子ども達も危険性を意識して慎重に作業することを覚え、緊張感のある中での作業は脳を大きく刺激し、巧緻性の発達を促します。
 将来は、手先が器用で丁寧な仕事が出来るだけで無く、クリティカルシンキングが出来る大人へと成長出来る筈だからなのです。

⑥推薦試験に合格出来る人

クリティカルシンキング(批判的思考)「正解の無い答えを出せる」力があれば将来、大学の推薦試験にも対応できる人になれます。

 近年の大学入試は大きく変化しています。

国立大学トップクラスの激しい受験戦争は続きながらも、早稲田大学が推薦入学者を6割にすると公言しているように、大多数の私立大学は推薦入試に重きを置く傾向になりつつあります。

 推薦試験ではペーパーテストのスコアよりも、人間性や潜在能力を重視する為、クリティカルシンキングのような考え方を重視するので、子ども達にも幼い頃から、クリティカルシンキングが出来るように、家庭での会話を習慣付けて欲しいのです。

 両親はいつも「なぜ?何」と質問をするようにして、子ども達がしっかりと返事を出せるように訓練しておく必要があるのです。

 逆に子ども達から「なぜ?何」と質問をされたならば、即時に、簡潔、明瞭、論理的な答えを返してあげるようにしてあげてください。

 親子の論理的な会話を通じて、子ども達はクリティカルシンキングが出来るようになる筈だからなのです。

クリティカルシンキングが出来るようになれば、大学の推薦試験での対応も難なく対応が出来る筈なのです。

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