クレーム処理力で世界一を目指す
日本国内のサービス市場は、おそらく世界で最も競争の厳しい市場であると考えられます。
そして、消費者たちからのクレームも非常に多いと思われます。近年では、クレーマーやらモンスターペアレントやら、やたらに異常なまでのクレームをする人々が日本中に増えて来ました。店長に土下座をさせて動画を投稿し、それらの行動が社会問題ともなりました。
些細なクレームに対して、過剰なまでの謝罪や補償等の対応をする企業側にも問題が有るのですが、日本の一番の強みはそのクレームを製品やサービスにプラスに生かして、さらなる品質のアップへと繋げている事なのです。
ですから、結果として世界一のサービスや製品が生まれてしまうのです。そのような発想で考えれば、消費者のクレームは、製品開発の貴重なアイディアであり、企業の競争力を高めるヒントとなっているという事なのです。
日本人や日本企業の姿勢は、今後も変わらないでしょうから、日本はクレーム解決力で、新たな世界一をめざす立場にあると、言う事が出来るのではないでしょうか。
さて、製品の品質と企業の生産力の問題を考えた時に出て来る結論としては、単純で頭を使わない仕事は企業や組織から撲滅しよう。と言う事なのです。
社員が、機械でも出来るような単純な作業ばかりを毎日繰り返しているだけでは、本来人間がやる意味の無い仕事となってしまうので、そのような仕事をしている人は給料泥棒と言われても仕方が無いのです。
そして付加価値創造が、必要な仕事へのシフトを進めるようになるでしょう。
ものづくり世界一の日本人にとっては、付加価値創造はお手の物な筈です。日本人は、特にこの分野が得意なのです。
米国人は、全く新しいアイディアや製品を開発し、世界レベルに拡散する事が得意です。日本人には、それらイノベーションの分野でも是非米国に追いつき、大発明をこの世に送り出して欲しいのです。それは、スティーブ・ジョブスように、世界をアッと言わせるような製品を生み出す企業家の事なのです。
日本人が、ある製品を作る時には、その品質を100%完璧なまでに仕上げる完全主義者を求める傾向に有るのです。しかながら、発明の場合には100%の完成よりも、いかに早く世に出すかが重要となるため、80%程度の完成度でも市場に出さなければ間に合わなくなるのです。結果として、日本の市場では80%の完成度ではマイナス20%と観られてしまう為、なかなか悩ましい問題となってしまいます。
日本人は、付加価値創造世界一の能力を持っているのに、実際の社会ではこれらの能力が十分に活用されていません。ですから、今後のメタバース時代には、それらを活用できる仕組み作りが必要なのです。
また教育制度内においても、付加価値創造力を高める工夫が必要なのです。それらの人材が増える事で、仕事に対する選択肢も広がりますし、受入れ側の意識も変わる筈なのです。
ですから、スティーブ・ジョブスのような人材が育つように、幼少期から発信型の人材教育を行っておく事が必要となるのです。
創造的な企業家を育てるためには、以下のような教育が必要だと考えられます。
第一は、幼児期からの親子の論理的な対話と自然での体験学習です。
第二は、大勢の前でプレゼンテーション発表が出来る事です。またディベートも出来なければなりません。
第三は、読書とその読解と論理的な感想文の執筆です。題材とする文献は、抽象的な語彙を含む難解な「哲学書」漢文を含む「古典」を選択することが望ましいのです。