なぜ東京でないとダメなのか
コロナウィルスの蔓延によって、社会は大きく動いています。今後は集中と分散、勝ち組と負け組の格差拡大の世の中に移行して行くものと予想されます。
現在のインターネット社会は、第4次産業が牽引する、4次元の世界なのです。
次に訪れるAI社会では、ブロックチェーンを始めとする第5次産業が世の中を牽引するでしょう。
第5次産業は、5次元の世界なので何処にいても働ける社会になります。コロナ禍でのリモートワークを通じても、多くの人々がその事が体感出来たと考えます。
日本の政策での失敗が、一番良く見えるところは「満員電車」です。
私自身も、30年程のつらい満員電車通勤の経験が有りますが、それは海外の人々からは絶対に理解が出来ない光景であり、「日本の恥」そのものなのです。
今も、毎日満員電車で通勤しているサラリーマンの方々には、本当にお気の毒に思ってしまうのです。
首都移転、本社移転、時差出勤、サマータイム等の解決策はいくらでもあるでしょうに、手を付けられない理由は、「官僚機構と企業の癒着問題と官僚組織の硬直化」これらが明らかな問題となっているのです。
これらの問題は、O1やO2型のY遺伝子を持つ官僚には、とうてい解決できない問題だからなのです。
英誌エコノミスト誌の調査部門であるエノコミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が世界140都市を対象に、安全性、医療、文化・環境、教育、インフラの5項目で評価した、2020年版世界の住みやすい都市ランキングのトップ10に、日本からは大阪が2位、東京が5位にランクインしました。2014年版では、東京はベストテン第2位でした。
ですから、日本人は東京だけに固執するようでは駄目なのです。
今後は世界一の教育、医療、研究、企業、職人を集める世界一特区のような都市を東京以外で、東京と連携しかつ世界とも連携できる国際空港や交通の要地に建設し、東京以上に魅力ある都市を創造して行く事が求められているのです。
一方で奈良や京都の都は、もともと天体との関係や自然界のパワーが結集する場所を計算して作られた都だったのですから、なるべくして都となった計画都市でした。
ですから、天皇陛下も京都や奈良におられる根拠があったのです。
それに対して、東京の中心地は、もともと湿地や海だった土地を開拓して作った人工の街なのです。
徳川家康が豊臣秀吉に命ぜられ、天海が見通した風水のエネルギーを活用して設計された都なのです。
そして、17世紀の江戸時代になってようやく本格的な移住と文化が広まった地でもあるのです。
世界でもニューヨークやメキシコシティは、人口が密集し国際機関や企業の中枢が集まる街なのですが、どこか地獄絵巻をイメージするような、殺伐とした側面を併せ持つ街でもあるのです。
東京にも同様に、殺伐とした雰囲気を感ぜざるを得ません。その象徴が「満員電車」なのです。
そもそも、東京にそれだけ集中する意味が何処に有るのでしょうか。私は全く無いと考えるのです。
そして、東京の機能を如何に分散して行く事が出来るかが、日本の政治家や官僚が行うべく世策だと考えます。江戸時代のような、笑顔あふれる東京を是非取り戻して欲しいのです。
日本には世界遺産、パワースポット、観光名所のような良い場所は数えきれない程ありますが、外国人にもっとインパクトが有りそうなのが、京都、奈良、そして東北地方なのです。
なぜなら京都、奈良、東北は、飛鳥時代や平安時代から本格的な文化が開けた地であり、当時の中東の文化、隋や唐の文化、高句麗、新羅、百済の文化がそのまま引き継がれているからなのです。奈良に関して言えば、紀元前から都が置かれていたであろう伝統の都なのです。
日本の縄文文明を引き継ぎ、シュメール文明時代にはゾロアスター教やミトラ教、キリスト教、仏教、儒教、道教を始めとしたユーラシア大陸の歴史をそのまま体感する事が出来る場所なのです。
長岡京の時代からは、天皇陛下は約1000年間京都に鎮座する風習が続いて来ました。
それに対して東京に天皇が来られたのは、たかだか百数十年前の事なのです。
京都におられてこそ、本来の天皇のお力が発揮される筈であるし、崇神天皇の時代には、84年かけて近畿地方に結界を創り、伊勢に伊勢神宮を祭ったことからも、天皇陛下はその結界の中におられるべきなのです。
そもそも、天皇が明治維新の際に江戸城に移動した理由は、明治天皇を海外の脅威から守る為に裏へと隠し、その代わりとして長州藩に匿われていた南朝天皇の末裔である、大室寅之助に入れ替えた事、徳川幕府の威信を決定的に潰す為とも言われているのですが、今となってはその理由も必要ないでしょう。
ですから、天皇陛下は元の京都御所にお帰り頂く事が望ましいと私は考えるのです。
そして、京都を訪れる外国の観光客には、日本がいかに古くからの伝統を守り続けているかを、エネルギーとして五感で直接感じて欲しいからなのです。
そのエネルギーを感じて貰えば、説明など無しに共感してもらえるものと信じているからなのです。
何とも言えない不思議な懐かしさと、真実に目覚めてくれる可能性は大なのです。
そして、それらのエネルギーがつまらない反日感情や日本への誤解を一瞬にして吹き飛ばしてくれるものと期待しているからなのです。
ですから明治維新以来、西洋文化の影響を大きく受けて、もはや20世紀の遺産化しつつある無味乾燥の東京を見て貰ってもしかたがない。
今後は、古代のユーラシア文化から、次なる21世紀の文化を生みだして行く事が重要なのです。
そして何よりも京都、奈良、東北には、数千年前の人類の良き文化と伝統がそのまま伝わり、残されているからなのです。
