ネット炎上という21世紀型の地雷

ネット市民による炎上は、20世紀に活躍した武器に代わり、21世紀の世の中では恐ろしい新種類のパワーを持つ武器となりつつあるのです。
クレーマーがコンビニ店員を脅して、土下座をさせた事がNet上で報告するや否や、一瞬にしてネット炎上し大ニュースとなってしまう時代となってしまったのです。
ニュースとなれば、マスコミも警察も大慌てで犯人を捕まえて初めて事件は収束します。Netでの市民の動きが警察をも動かすのだから、警察権力と同等の力となる恐ろしさなのです。
それがマクドナルドの異物混入問題であれば、同様にNet炎上し、関係者は慌てて記者会見を行い謝罪することになります。市民のクレームが、企業の倫理観や経営そのものに立ち入り、もし対処しなければ企業は一瞬のうちに操業停止に追い込まれ、信用と需要をも失ってしまう恐ろしい世の中となってしまいました。
市民がNetを通じて企業の監査人となり、権力をも及ぼしてしまうのです。
同様の現象が、国家に対しても生じて来ているのです。
例えば安倍元首相の「沖縄普天間基地への問題発言」がNet炎上してしまえば、安倍元首相は政治的な圧力を市民から直接受ける事になり、市民の言動が国家の政治を直接動かす事になるのです。中国や北朝鮮幹部の「反日」発言が国民に飛び火し、もしNet上で炎上したならば、彼らにとっては安倍元首相からの返事や外交的な圧力よりも数倍恐ろしく、いつもその反応に対してビクビクしなければならないのです。
Netでの市民の発言力は、今や国家の首相や国家そのものを動かす大きな力と成っており、20世紀の軍事的な武器以上に、武力として制圧力として発揮するようになってしまっているのです。
ですから、もし日本人全体が高いレベルで物事を議論し、それをNet上で公開して行く事になれば、おそろしく巨大なエネルギーとなり世界中に絶大な影響力を及ぼす可能性が高いのです。
もともと大人しく、発言に対して控え目な日本人がもしも団結して、声を上げ、それが論理的に正しい主張だとしたなら、世界にとってこれほど恐ろしい、エネルギーは無いのではないでしょうか。
そしてもうひとつは、パパラッチによるスキャンダルや、雑誌によるスクープ等が有力人物を陥れる武器と化していることなのです。
日本では「FRIDAY」誌などで「不倫」や「暴言」がすっぱ抜かれれば、政治家も有名人もたちどころに信頼を失い失脚してしまうのですから、「FRIDAY」は現代のスパイ活動で有り、警察権力にも匹敵する影響力を持ってしまったのと同じなのです。
世界には、たとえ同じものを見ていても金色に観える人々とガラクタに見える人とに分かれてしまいます。
ですから金色に見える感性の豊かな人々とつき合う事が日本と世界に取っても重要になるのです。
「封印の文化」だからと言って表面だけを観ているようでは駄目なのです。封印されている本質が見えなければ、本当に視たことにはならないのです。
ちゃんと見える人々と、見えない人々に分かれて来るから、見える人と連携を取り、見えない人とは距離を置くことがこれからの生き方の基本となりうるのかもしれません。
今までの話から、日本においての最大のエネルギーは、やはり「人財力」、「人間力」そのものにあったという事が改めて認識できたのではないでしょうか。
もしそうならば、そのエネルギーを今後は世界平和のために有効活用して行こうではありませんか。

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