子育ての時間は人生の宝物

世の中の多くの父親は、平日は朝早くから満員電車で通勤し、激しい日常業務に加えて、残業や接待や飲み会、また夜遅くまでの残業に追われて、子どもの面倒を見る時間がなかなか取れないと思っているのではないでしょうか。
また、下手に子育てに口を出すと妻から叱られてしまうのだと勘違いしているのではないのでしょうか。
しかしながら、本当の子育ては父親に掛かっているのです。
私も子どもが社会に出て独立し、改めて子育てを振り返ってみると、子育ての時間が自分にとっての宝物だったと言うことを改めて実感出来ます。子育ては、子ども達の為だけに行うのでは無く、自分にとっても重要で楽しい時間だったのだ言うことを懐かしく思い出せるからなのです。
もしそのことにハッキリと気が付けば、あなたも子育てを母親任せにできないことに気が付き、明日から子育てに励もうと積極的になれるのではないでしょうか。
最近、TVや漫画の影響で、汚い言葉を平気で使う子ども達が増えてきたのは、日本人として、また一人の親として嘆かわしい限りです。
友達との会話ならまだしも、教師など目上の人にまで平気で汚い言葉を使うことは、不快でたまりません。
父親は、なぜ注意しないのでしょうか。
汚い言葉を使うことで、将来その子がどれだけの損をするのか、どれだけの失敗をするのかは、冷静に考えれば明らかです。
正しくきれいな言葉を使う子どもと、汚い言葉を使う子どものどちらが、将来幸せになれるのでしょうか。
そう考えると、子どもの将来を平気で不幸にしようとしている父親を私は許せないのです。
また、子ども達の前で父親が、汚い言葉を使ったり、下品なことをしたりするのも、それこそパワハラの一種なのだと私は思います。
子ども達は物真似の天才です。特に、両親のしぐさや口癖、行動は驚くほど詳細に観察し、真似る子どもがたくさんいます。
そして実際に、よいことも悪いことも、親の物真似を平気で人前で披露してしまっているのです。
私は子ども達を私塾教室で預かっているので、それがよくわかるのです。
ですから、子ども達の前では絶対に醜態をさらさないようにしてください。特にお酒を飲んで自分だけいい気分になっているときこそが、一番危ないので、よく注意をしてください。
反対に良い所を、子ども達にたくさん見せるように心がけてください。
たとえば、スポーツをやるなら、父親のプレーを目の前で見せることがとても大切です。
もしチーム内の余興等で父親が参加する大会の試合があれば、特に頑張ってください。父親が子ども達の目の前で活躍すると、子ども達は「お父さんすごい」と、父親を尊敬し、父親の言うことを素直に聞くようになるからです。他にも、英会話などでも同じです。
その場合、実際に外国人と話している場面を見せるのが一番早いです。子どもは、「お父さん英語が話せるんだ。僕も話せるようになりたい」となるでしょう。
また、父親でなくても、TVでサッカー選手が外国語でインタビューに応じている姿を見せるのでもかまいません。
「サッカー選手は外国語が話せるんだ」「僕も話せるようになりたい」
となるからです。
子ども達にそういう感情を起こさせることこそ、子ども達が自分から学び始める大きなきっかけになります。

ところで、昔1970年頃のTVコマーシャルで日本を代表する国際俳優の三船敏郎が言う、「男は黙ってサッポロビール」というフレーズが流行りました。しかしながら現代では、それでは駄目なのです。
男だからこそ、口出しをしなければならないこと、やらなければならないことが山ほどあるのです。
せっかくこの本を手に取ってくださったのですから、これを機会に考え方を180度変えてみてください。
私が「お父さん勉強会」を初めて開催したときに、父親の多くが子育ては妻の仕事だと勘違いしていることがわかり、私は驚きを隠せませんでした。また、母親が強いので我家は母親が一家の大黒柱になった方が上手くいくと勘違いをされるご家庭が多い事にも驚きます。
子どもの体が大きく成長し、もし反抗期になって暴れた時に、力尽くで抑える事が出来るのは父親であり、父親がそのような役割を担ってこそ家庭は上手く行くのです。
そこで、まずは父親の間違った認識を正し、父親が子育てする自覚と覚悟を持たない限り、子育て問題の解決にならないことを、強く主張させてください。

二十一世紀の世の中は、知識でもなく、知能でもなく、対応力でもなく、知恵こそが必要な時代になっています。
知恵の中でも最高の知恵のことを「叡智」といいます。
キリスト教の世界では「ソフィア」もしくは「上智」という言葉で表現され、日本では大学の名前にまでなっている、貴重で崇高な概念です。
これが現代では、大変重要なのです。
もちろん知識を得る能力や、知能、対応力の2つもそれぞれ必要ではあるのですが、知識はともすればこの時代にはAIやコンピューターに置き換えられてしまう可能性があります。
たとえば、人間の知能は、大量の情報を素早く処理できる優秀なCPUを持ったコンピューターには絶対に敵いません。
それに、コンピューターには、蓄えたデータをデータベースとして分類し、格納するDWHデータウエアハウス機能、また格納されたデータを高速分析するBIビジネスインテリジェンスの機能もあります。
それらのソフトウエアの性能がよければよい程使い勝手はよくなり、こちらも人間は適うはずがないでしょう。
では、子どもの教育で必要な叡智とは具体的に何なのでしょうか?
それが子ども達に必要な七つの叡智すなわち、「大志」・「創造力」・「主体性」・「信頼性」・「リーダーシップ」・「忍耐力」・「問題解決力」なのです。
たしかに、学校で勉強する基礎学力については、毎日子ども達の勉強を見ることのできる母親が教え、管理することが大切だと思います。
ですが、人間力の部分つまり七つの叡智こそ父親が教えなければならない部分であり、将来社会人として生きていく際には、ここが最も重要な部分だと私は思います。

たとえば、父親が真剣に子育てをしていない家庭では、子ども達が学校で学級崩壊を引き起こしてしまったり、ニートになってしまったりすることがあります。
また両親がモンスターペアレントになってしまう危険性も出てきます。
ですから現在マスコミを賑わしている社会問題の多くは、父親の子育て失敗が原因となっていると私は考えます。

 そして、私がブログに書いている毎日のテーマを必須課題だと意識して1番から365番まで実行してみてください。それらをやり遂げた先には、子ども達の大きな成長と進化がカタチになって現れて来ている筈ですので、それを楽しみに毎日のテーマとその課題に、子ども達と一緒になって全力で取り組んでみてください。

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