一子相伝 274
子ども達に10歳の壁を乗り越えさせたいのであれば、一子相伝を子どもに伝えてあげてください。
一子相伝(いっしそうでん)とは、学問や技芸などの師が、その奥義、秘法、本質を自分の子どもの中のひとりにだけ、主に長男にのみ伝えて、他の者には秘密にする日本の伝統のことです。
類語に、特別な技術などが一つの家に代々伝わっていることを示す一家相伝があります。
一子相伝を行った理由は諸々ありますが、亜流を増やさないのが最大の目的なようです。
複数に秘密を伝えると、それだけ争いや対立が生まれる恐れがあります。何よりも、秘密を大勢が知るのは最早秘密ではなく価値がなくなるからです。
一人しか秘密や本質を理解しないからこそ、貴重性や重要性が高まるのです。そんな事から、現在も「一子相伝」を大事に守る仕事は多数あり、例えば伝統ある料理屋や和菓子店、日本酒造りなどがあります。他にも、歌舞伎などの芸事の世襲制も「一子相伝」と表現して問題がないでしょう。
言い方を変えると、オンリーワンを貫き、継承する為に、行って来た知恵なのかも知れません。
現代においては、特許と言う方法で特殊なノウハウを守る方法がありますが、特許が無かった時代には、一子相伝が最も現実的なノウハウ保持の方法だったのかも知れません。また、一族や親の魂を受け継ぐ意味でも一子相伝が有効であったのでは無いでしょうか。結果として世界で200年以上続く老舗は、日本がほぼ独占している状況なのです。
一子相伝によって継続し続ける仕組みが成立している証拠になるのではないでしょうか。
そのように考えると、今後も一子相伝は有効な手段だと考えられますし、それらの魂を受け継いだ子どもは、強い自覚と責任感を背負って生きて行くことになるので、10歳の壁はもろともせずに突破できる筈なのです。
逆に一子相伝を受け継ぐ長子以外の子ども達には継ぐものは無くなるので、自分自身で道を切り開き生きて行かなければなりません。両親はその為に、違う方法で10歳の壁を乗り越えられるように教育して行かなければなりません。継続はもちろん最も重要なのですが、新たな発明や新規事業も新しい時代にはとても大切なので、長子以外にはゼロから1を生み出す能力を育ててあげてください。
そして、私がブログに書いている毎日のテーマを必須課題だと意識して1番から365番まで実行してみてください。それらをやり遂げた先には、お子さんたちの大きな成長と進化がカタチになって現れて来ている筈ですので、それを楽しみに毎日のテーマとその課題に、お子さんと一緒になって全力で取り組んでみてください。
