タッチケア 179
子ども達に自分の気持ちや愛情をしっかりと伝えるためには、視覚、触覚、聴覚の3つの感覚を使い総合的なコミュニケーションを取ることが必要なのです。
これをマルチメッセージと呼びますが、例えば、あなたの子ども達が、物を投げてイタズラを繰り返すようならば、このように対応しましょう。
①視覚で伝える→あなたは膝をついて子どもと視線を合わせます。
②触覚で伝える→静かに両肩に手を乗せます
③声(音)で伝える→「物は投げたらダメよ」と伝えます。
こうすることで、子ども達にしっかりと気持ちと愛情を伝えることが可能になります。
触覚(タッチケア)について
①出生直後からの母と子の触れ合い
胎児期の子宮内の赤ちゃんは、約40週のあいだ温かい羊水と柔らかい壁に包まれ、お母さんやお父さんの声を聞きながら暮らしています。その赤ちゃんが、出生の時を迎えると、波状的に起こる陣痛によって押し出され、空気のある世界に生まれ出てきます。赤ちゃんは一世一代の生死をかけた試練を潜り抜け、やっとの思いで無事にお母さんのもとにやって来るのです。そのような赤ちゃんを最初にお迎えする場所はどこがよいのでしょうか?
赤ちゃんはどのようにしてほしいと思っているのでしょう?
きっとお母さんの温かく柔らかい体に抱かれ、聞きなれた声を聴いて安心し、これまでは胎盤を通じて24時間絶えることなく供給されていた栄養を自分で獲得するために、第二の胎盤といわれる乳房の近くで、いつでもおっぱいを飲めるようにしてほしいと思うでしょう。
お母さんの体こそが赤ちゃんの居場所であるとも言われているのです。また、胎教の効果は計り知れないので、子育ては胎教から始めてください。
②軽いふれあいが大切
お互いの愛情を伝える最上の方法だからです。
もちろん、言葉で伝えるのも有効なのですが、日本人は愛情表現が不得意なのです。
親子なんだから特に伝えなくても分かっているだろうと思いがちなのですが、表現しないとなかなか伝わらないものなのです。
さらに、ある程度成長すると言葉にするのもお互いに恥ずかしくなってしまうことがあるのです。
③背中をさする
子ども達の背中をさすってあげると、自信と勇気を与えられます
学校へ行く前などに数分背中を優しくさするだけで、親からの愛情を感じ子供に自信と勇気を与えられます。学校が好きではない子ども達には特に効果的なのです。
子ども達は初めての経験が多く、常に緊張しているもの。強い不安や感情の乱れは、自律神経がバランスを失っている状態でもあります。
背中には自律神経の通り道があり、優しくさするだけで筋肉がゆるみ、心と身体をほぐしてくれます。そのため、背中の中心を意識して中心から丸くさすっていくと良いのです。
④愛情ホルモン
愛情ホルモンが親子の関係を深める
また、人の皮膚は「タッチ」することによって「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。このホルモンは別名「幸せホルモン」と呼ばれており、人が幸せを感じることと深い関係があります。
このホルモンは、嫌悪感がある場合にはあまり分泌されません。触れる方と触れられる方がお互いを思いあうことで、いっそう分泌されるのです。
背中をさすることは、親子が「愛情」や「幸せ」を再確認することが出来る大切な方法なのです。
孤独な人が人にタッチされただけで、「認められた」という無言のメッセージを感じたという研究もあります。特に親に触れられると、どれほど自己肯定力が高まることでしょう。
⑤タッチと共に言葉かけ
こういった背中への「タッチケア」は、今や医療の現場でも効果を認め積極的に行うようになっています。事実、認知症の徘徊改善や、痛みの緩和など、癒しの実力は本物なのです。
さらに「頑張っているね」などという一言があれば、子ども達はいっそう素直に受け止めるでしょう。子ども達は全身で愛情のメッセージを受け取り、自分の力としていく筈なのです。
子ども達の信頼性を高めたいと考えるのなら、出来るだけ多くのタッチケアを施すことによって、
子ども達が愛情を感じて、自然に元気が出て来るように、心掛けてあげてください。
そして、私がブログに書いている毎日のテーマを必須課題だと意識して1番から365番まで実行してみてください。それらをやり遂げた先には、お子さんたちの大きな成長と進化がカタチになって現れて来ている筈ですので、それを楽しみに毎日のテーマとその課題に、お子さんと一緒になって全力で取り組んでみてください。
